妊娠中の肩こり

妊娠中から出産後にかけて多くの女性が首や肩のこりに苦しんでいます。痛みのせいで日常生活に問題がある、痛みがひどいけど上の子がいるので長い間休めないなど、慢性的な痛みを持ちながら妊娠生活を送らなければいけないのかと不安に思っている方も多くいるかと思います。

特によく聞く症状は、
• 妊娠してから肩や首のこりがひどくなった
• もともと肩こりや首の疲労で困っている
• 肩こりがひどくなると頭痛や手のしびれがでる、です。

妊娠中の肩コリをほっておくと頭痛やしびれの元に

妊娠後、週数が進むにつれてお腹が大きく前に出てきます。特に、妊娠後半の28週以降になると赤ちゃんの成長のペースが上がるため、お腹を支えるために首から腰にかけての筋肉が疲労し、肩・背中・首のこりとして出てきます。これらの症状が長く続くと頭痛や手の痺れに進行する場合もあり、生活に支障が出るようになってしまいます。

また、お母さんの身体が疲労した状態はお腹の赤ちゃんにとってもあまりいい状態ではありません。お母さんの身体が健康で疲労のない状態にあると、お腹の赤ちゃんも同時にリラックスしてくれます。

原因1:妊娠中の体のバランス崩れ

妊婦さんの肩や背中から腰にかけてのコリは主に妊娠中期から後期にかけて姿勢が崩れることによりおきます。大きくなったお腹が筋肉や内臓を圧迫し、横隔膜を使った呼吸が出来なることで首や肩の筋肉に頼るようになり、これが痛みへとつながります。

原因2:重心のズレ

妊婦さんのお腹は5〜6ヶ月以降どんどん大きくなっていきます。胎児が成長するにつれお腹は前に出てき、それに伴い体の重心もどんどん変化します。一般的にはお腹の出方が大きくなるにつれて、腰の反りが大きくなり、肩や頭が通常よりも後方にきます。これらは重心の変化に体が適応しようとしている表れで、この変化にうまく対応できない場合や、肩甲骨回りの筋肉に過度の負担がかかった状態が長時間続く場合に肩こりが発生します。

原因3:妊娠中のむくみ

妊娠中は血液量が赤ちゃんと2人分に増えて、血液中のタンパク濃度が変化し、手足がむくみやすくなります。むくみは筋行の内圧を高めて、血流を悪くするので、肩や首の筋肉も硬くなりやすくなります。またむくみは足がだるくなる、寝起きに足がつる(痙攣)という症状も現れます。

妊娠期間中はこの姿勢変化が強く出すぎないように定期的なケアを行うことで、快適なマタニティ生活を行うことが出来ます。

治療法

まず大切なことは腰痛の原因がどこにあるのかを知ることです。凝り固まった筋肉をほぐし、重心位置を整える体操により肩や腰に負担のかからない動き方の練習をします。