おしっこと感染症とケア

おしっこの異常を引き起こす原因は様々あり、細菌による感染症から、脱水症状や腎障害などがあります。おしっこは細菌感染で回数が増えたり、脱水症状により回数が減ることがあります。まずここではおしっこが気になる時の対処法を紹介します。

家でのケア

おしっこの異常がある場合は、可能であるかぎりこまめに水分補給をします。水分補給をすると脱水症状を防げるほか、尿路感染症の場合は細菌を排出できます。

おむつを使用している場合、こまめにおむつをかえて清潔を保ちます。細菌に感染するとおしっこの量が増えるので、普段よりも交換の頻度を増やしましょう。

おむつ替えの方法は

おむつかぶれを防ぐためにこまめにおむつを替えます。おしっこやうんちに含まれるアンモニアや酵素などの刺激は、おむつかぶれや肌トラブルを引き起こす原因となります。おしっこやうんちをしたらなるべく早くおむつ替えてあげましょう。

下痢の場合は、子供を座らせてシャワーで流してあげるのがよいでしょう。せっけんはなるべく刺激の弱いものを選び、使いすぎないようにします。

きれいに流したらお尻をよく乾かしてから薬やワセリンを塗るのがポイントです。保湿剤は刺激から肌を守る役割もありますが、過度の使用は汗の発散を妨げてあせものような肌荒れを起こす原因となります。

こまめに水分補給を

体調が悪いときは特に、体の水分や塩分が不足する『脱水症状』に気を付けましょう。下痢や嘔吐の場合は出したものといっしょに、発熱時は汗や吐く息から水分や塩分を失ってしまうので、こまめに補うことが必要です。あせって一度に多くの量を与えると逆効果になることもあるので、症状ごとに与える量やタイミングを確認しましょう。

嘔吐した後は様子を見ながら水分をあげてください。一度にたくさん飲むと吐き気がでるので、口に含む程度から始めます。幼児の場合、嘔吐後30分~1時間は何も与えず吐かないか様子を見ましょう。 何度も吐かやいようでしたら小さじ1杯・ペットボトルのキャップ程の水分を5分おきにあげます。吐かやいようでしたら少しずつ量を増やします。母乳の場合、おっぱいから直接ではなくしぼってスプーンで与えてみてもいいでしょう。

水分補給に適さない水分

  • カフェインを含むもの
  • 柑橘類の果汁飲料
  • 牛乳・乳酸菌飲料

カフェインを含む飲み物(紅茶・緑茶・ウーロン茶)は消化に悪く、吸収に時間がかかるのでおすすめしません。柑橘類の飲み物は下痢をかえってひどくし、牛乳や乳酸菌飲料は脂肪分が多いため消化しにくいと言われています。また、脱水症状の場合はカロリーオフの飲料は必要な糖分が含まれていないため適していません。

肌トラブル予防

子供の体調が悪く、ご飯が食べれなかったり体が疲れていると肌のトラブルも起こりやすくなります。熱が出ているときは特に汗をかいたり、吐いたもので汚れる場合があります。汚れた場合はお湯で絞ったタオルで拭いて、こまめに着替えすることを心がけてください。体調を見ながら温かいタオルで体をふいたりシャワーに行きましょう。

シャワーを使うときは洗浄料をよく手で泡立てて、優しくなでるように洗います。シャワーの温度は手に当てても熱くない程度に、水圧は弱めにしてあげます。バスルームが寒く感じる場合は簡易の暖房などを使い温めてから入浴します。汚れがたまりやすい部分を中心に洗うようにしましょう。

洗い方のポイント

  • お尻・性器周辺はしわをそっと広げて優しく洗い、しっかりと洗い流してます
  • 首や足などのしわの間はよごれがたまりやすいのでしわを伸ばして洗いましょう
  • 頭は指の腹を使って、爪は立てずに生え際周辺まで洗います

乾かし方のポイント

  • 清潔なタオルを使い体を乾かします
  • 体は頭から冷えると言われているので髪はしっかりと乾かします
  • 強くこするのではなくポンポンと水分をタオルにしみこませるようにふきます
  • 髪の毛の量が多い場合は乾きにくいので、必要であればドライヤーを使います

保湿のポイント

  • 肌の乾燥やトラブルを防ぐため保湿剤を
  • 保湿剤は乾燥やおしっこやうんちなどの外からの刺激から肌を守ります

シャワーが無理なときは

特に幼児の場合、様子を見てシャワーはやめた方がいいと判断した場合やぐったりしている場合は温かい濡れタオルで体をふいてあげましょう。頭から体へ、そして手足から股をポンポンと軽く押すように拭きます。皮膚に感染がある場合は一番最後に優しく拭くようにします。肌を傷つける可能性もあるので強くこすることはやめましょう。

室内の環境調節

子供の快適に過ごせる温度は夏場で26度前後、冬場は21度前後と言われています。子供の体調が悪いときは特に室温を上げがちですが、快適温度よりも高く設定しすぎると子供が汗をかきすぎたり寝にくくなってしまいます。風が直接当たらないように気を付けながら、エアコンやヒーターを使って快適に過ごせる温度を保つようにしましょう。

また、乾燥している部屋ではウイルスの活発になります。肌の乾燥や咳の悪化を防ぐためにも加湿器で湿度を50~60%に保つように心がけます。加湿器がないときは濡れタオルを枕元に干すだけでも大きな違いになります。

その他に室内環境を整える方法として換気があります。日中は数時間おきに5分程度窓を開けましょう。これは感染症の予防になるだけではなく、子供の気分を変えることにもつながります。

体温は服で調節

子供の服の選び方は体調の悪いとき、特に熱が出ている間は非常に重要です。肌のトラブルを未然に防ぐためにこまめに変えるようにします。汗で濡れたままいると体が冷えて体調がさらに悪化します。子供の体調が悪いときは室内でも厚着をさせがちですが、子供の体温は大人よりも高いので様子を見て服の枚数を決めましょう。服の素材は汗を吸い取りやすい綿素材の衣類を選び、吸湿発熱のものは避けるようにしましょう。