予防接種ガイドライン

オーストラリアでは、ワクチンを打っていない子（またはスケジュールに沿ってまだ打っていないものがある子）は、ワクチン拒否の正式な診断書がない場合を除いて、保育園や幼稚園などへの入園ができなくなっています。州によっては 受け入れてくれる施設もありますが、保育園や幼稚園などの費用補助も出ないのが現状です。

小学校からは義務教育ということなので、ワクチンの接種状況関係なく通学できることにはなっているのですが、過去には学校の担当者の判断で入学拒否されるという問題も起こっているようです。なのでここでは日本とオーストラリアの違いについて触れてみようと思います。

日豪の予防接種の違い

日豪の両国とも定期予防接種として実施している予防接種が多いのですが、一方の国でしか定期予防接種として実施していない予防接種もあります。表にまとめると以下の通りです。（表１）

日豪共通の定期予防接種

• ジフテリア・破傷風・百日咳
• ポリオ
• 麻疹（はしか）・風疹（ふうしん)
• ヘモフィルスインフルエンザｂ型菌 (Hib)感染症
• 肺炎球菌感染症
• 水痘（水疱瘡：みずぼうそう）
• B型肝炎
• ヒトパピローマウィルス

オーストラリアでのみ定期予防接種

• ACWY群髄膜炎菌感染症
• 流行性耳下線炎(おたふく・ムンプス)
• ロタウィルス

オーストラリアでの任意予防接種

• 結核
• 日本脳炎
• A型肝炎
• インフルエンザ

※　2018年7月1日より、オーストラリア予防接種ガイドラインに変更がありました。詳しくは”オーストラリア予防接種変更（2018年7月1日）”を参照ください。

感染症の英訳

オーストラリアのスケジュールに沿うと、生後18カ月まででほとんどの予防接種を受け終わります。数が多くて全てを覚える事は大変なので、この項目では義務化されているもの、任意とされているものの英訳を載せます。

ナショナル予防接種スケジュール

ここでは日本語で病気名のみ記載します。

生後すぐ

• B型肝炎

生後6週

• ジフテリア・破傷風・百日咳・Hib感染症・ポリオ・B型肝炎
• 肺炎球菌感染症
• ロタウィルス

生後4カ月

• ジフテリア・破傷風・百日咳・Hib感染症・ポリオ・B型肝炎
• 肺炎球菌感染症
• ロタウィルス

生後6カ月

• ジフテリア・破傷風・百日咳・Hib感染症・ポリオ・B型肝炎
• 肺炎球菌感染症　※ Medically at-risk children only

生後12カ月

• 麻疹（はしか）・風疹（ふうしん)・流行性耳下線炎(おたふく・ムンプス)
• 肺炎球菌感染症
• ACWY群髄膜炎菌感染症

生後18カ月

• Hib感染症
• ジフテリア・破傷風・百日咳
• 麻疹（はしか）・風疹（ふうしん)・流行性耳下線炎(おたふく・ムンプス)・水疱瘡（みずぼうそう）

4歳

• ジフテリア・破傷風・百日咳・ポリオ
• 肺炎球菌感染症　※ Medically at-risk children only

10～15歳

• ACWY群髄膜炎菌感染症
• ヒトパピローマウィルス
• ジフテリア・破傷風・百日咳・ポリオ

ステイト予防接種スケジュール

この他にも、州によって予防接種スケジュールが異なる場合があるので在住の州ごとに確認してください。

例えば、South Australia州では現在増加傾向の髄膜炎菌感染症B群のワクチンが今年になり無料になりました。

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